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米テキサス大学健康科学センターの Claudia L. Satizabal 氏らの報告。2022年10月5日「Neurology」に掲載。
「Framingham Heart Study」の参加者のデータを解析し、中年期でのオメガ3脂肪酸の摂取が脳の構造や機能に与える影響について調査。認知機能に異常がなく、脳卒中の既往歴もない2,183人(平均年齢46歳、女性53%)が対象。脳MRI検査と記憶力および思考力を評価する標準的な検査結果のほか、赤血球中のDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)の濃度の測定結果などとの関係を比較検討。
結果
全般的にオメガ3脂肪酸(DHAやEPA)の血中濃度が高い人では低い人に比べて、記憶に関与する脳領域である海馬の容積が大きかったほか、抽象的推論の検査結果も優れていた。
報告は、「臨床的認知症のない主に中年期において、より高いオメガ3脂肪酸濃度がより良い脳構造と認知機能に関連していることを示唆している」とまとめている。
「Association of Red Blood Cell Omega-3 Fatty Acids With MRI Markers and Cognitive Function in Midlife: The Framingham Heart Study」
https://n.neurology.org/content/early/2022/10/05/WNL.0000000000201296