2021年9月3日のWHO(World Health Organization)のコロナウイルス感染症(COVID-19)のScience conversation。「Episode #52 – Tobacco & COVID-19」。
以下意訳(healthy-life21.com)
COVID-19はたばこを吸う人の体にどのような影響を与えるのか?
喫煙者はCOVID-19の症状が悪化するリスクが最大50%高いことが強く示唆されている。喫煙者は症状が悪化しやすく、入院、重症化するリスクが高い。最終的には、喫煙者はたばこを吸わない人よりもCOVID-19で死亡するリスクが高くなる。一般的にたばこは心臓病、糖尿病、慢性肺疾患などの肺疾患、肺がんなどの原因となる。これらの疾患は、COVID-19に罹患しやすくなる。
今回のパンデミックにおけるたばこ 産業の取り組みは?
たばこ業界をはじめ、たばこ、電子たばこの製造・販売に関わる業界は、パンデミックの際に非常に活発に活動し、現在も活動を続けている。特にロックダウン時には、非接触型の配送や街頭での配布などにより、有害な製品を継続的に入手できるようにした。問題なのは、このことにより未成年者が容易に入手可能になった。また、ニコチン・たばこ関連の電子機器は、在宅勤務に適した製品であるとPRし、ソーシャルメディアで「#StayAtHome」というハッシュタグを使ってマーケティングを行い、割引提供していた。
グローバルな戦略レベルでは、人工呼吸器などを各国に寄付したり、自社のロゴが入った個人用保護具やマスクを寄付したりして、パンデミックの解決策の一部であるかのように活動した。その一方で、毎年800万人以上のたばこによる死亡者を出していることについては、完全に沈黙を守っている。
今回多くの人が禁煙を決意した。禁煙するとどのような変化が起こるのか?
たばこをやめると、すぐに体に良い影響が現れる。最後にたばこを吸ってから20分以内に、心拍数と血圧が改善される。12時間以内には、血中の一酸化炭素濃度が正常になる。2〜12週間以内には、肺機能と血行が改善されていることが期待できる。そして、禁煙後1年から4年以内に死亡するリスクは、現在喫煙している人の約半分になる。
禁煙のベストなタイミングは今だ!
「 Tobacco & COVID-19」(WHO)
https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/media-resources/science-in-5/episode-52—tobacco-covid-19#