国内初の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を作成、公表(厚生労働省)

 2024年2月19日 厚生労働省は、酒に伴うリスクに関する知識の普及の推進を図るため、国民それぞれの状況に応じた適切な飲酒量・飲酒行動の判断に資する「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」(全17頁)を作成、公表。

 ガイドラインは、基礎疾患等がない20歳以上の成人を中心に、飲酒による身体等への影響について、年齢・性別・体質等による違いや、飲酒による疾病・行動に関するリスクなどを分かりやすく伝え、その上で、考慮すべき飲酒量(純アルコール量)や配慮のある飲酒の仕方、飲酒の際に避けるべき飲酒等を示すことにより、飲酒や飲酒後の行動の判断等に資することを目指すものとしている。

以下 一部抜粋

 生活習慣病のリスクを高める1日当たりの純アルコール量について、男性は40g以上、女性は20g以上と示している。20gはビール1本(500ml)、日本酒1合(180ml)に相当。(上図参照)
 純アルコール量(g)= 摂取量(ml)×アルコール濃度(度数/100)× 0.8(アルコールの比重)
 例) ビール500ml(5%)の場合の純アルコール量 
    500(ml)× 0.05 × 0.8 = 20(g)
   日本酒一合(15度)の場合の純アルコール量
    180(ml)× 0.15 × 0.8 = 21.6(g)

 我が国における疾病別の発症リスクと飲酒量(純アルコール量)

 例えば、高血圧や男性の食道がん、女性の出血性脳卒中などの場合は、たとえ少量であっても飲酒自体が発症リスクを上げてしまう。大腸がんの場合は、1日当たり20g程度(週150g)以上の量の飲酒を続けると発症の可能性が上がる等の結果を示した研究がある。(上表参照)
 


「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を公表します(厚生労働省)
 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37908.html