米国がん協会などによる研究報告。 2021年10月4日「Med Sci Sports Exerc」に掲載。
2013年から2016年に米国50州とコロンビア特別区で30歳以上の成人の身体的不活動に起因するがんの発生例の割合を計算した結果。
結果、最適な身体活動を週5時間の中強度の身体活動と定義した場合、米国の30歳以上の成人のすべてのがん症例の3.0％（95％CI 2.9％-3.0％）（非黒色腫皮膚がんを除く）は、身体活動不足が原因で、年間平均46,356件を占めていた。がんの部位別では、胃がん16.9％、子宮内膜がん11.9％、腎臓がん11.0％、結腸がん9.3％、食道がん8.1％、女性の乳がん6.5％、膀胱がん3.9％が運動不足と関連していていることが示された。（上図参照）
報告は、「米国身体活動ガイドライン推奨する週5時間の中強度（または15（MET）時間/週）の身体活動を満たせば、年間46,000件を超えるがんの症例を回避できる可能性がある」とまとめている。
「Proportion of Cancer Cases Attributable to Physical Inactivity by US State, 2013-2016」
https://journals.lww.com/acsm-msse/Abstract/9000/Proportion_of_Cancer_Cases_Attributable_to.95939.aspx