握力の国際基準を策定

 南オーストラリア大学 Grant R. Tomkinson 氏らの報告。2024年12月7日 同ホームページで公表。研究成果は、2024年12月6日「Journal of Sport and Health Science」に掲載。

 世界中の140名の研究者と共同で実施。2000年以降の69ヵ国の20歳から100歳以上の成人240万人を対象とした100件の研究結果を統合した結果。

 以下 策定された握力の基準値

 新たに策定された握力の基準値は、強さをランク付けするパーセンタイルフレームワークを確立。20パーセンタイル未満は「低い」、20パーセンタイルから39パーセンタイルまでは「やや低い」、40パーセンタイルから59パーセンタイルまでは「中程度」、60パーセンタイルから79パーセンタイルまでは「やや高い」、80 パーセンタイル以上は「高い」とした。(上表参照)

 報告は、体格を考慮した「握力(kg)÷身長(m)2」の基準値も公表している。


 報告は、「握力検査の結果を標準化して、国内および国間で比較し、経時的な傾向を特定し、改善を監視し、実施された公衆衛生政策の有効性を評価することが可能になる。また、リスクのある人々に対する個別のフィードバック、アドバイス、健康介入も促進される」とまとめている。

 パーセンタイル
 集団のデータを小さい順に並べて、初めから数えて全体の何%の位置にあるかを表す。


「Getting a grip on health norms: UniSA-first takes hold of international strength standards」(南オーストラリア大学)
 https://unisa.edu.au/media-centre/Releases/2024/getting-a-grip-on-health-norms
「International norms for adult handgrip strength: A systematic review of data on 2.4 million adults aged 20 to 100+ years from 69 countries and regions」(Journal of Sport and Health Science)
 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2095254624001741