魚由来のタンパク質の摂取は、腸内細菌のバランスを整え、脳の炎症を抑制し、加齢に伴う短期記憶低下を予防する。(関西医科大学、関西大学)

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 関西医科大学 村上 由希 氏、関西大学 細見 亮太 氏らの研究チームの報告。2026年2月18日両大学のホームページにて公表。研究成果は、2026年2月13日「Scientific Reports」に掲載。

 魚が認知症予防によいのは、ドコサヘキサエン酸(DHA:Docosahexaenoic Acid)やエイコサペンタエン酸(EPA:Eicosapentaenoic Acid)といった「オメガ3系脂肪酸」によるものと考えられているが、脳機能への効果がDHA、EPAだけで説明できるかは明らかではないことから、魚由来のタンパク質に注目。一方、近年の研究から加齢に伴って腸内環境が悪化することで腸バリア機能が低下し、体全体に起こる炎症が老化に関係していることが注目されており、体の炎症が脳にも炎症を引き起こし、認知機能の低下につながる可能性があることも分かってきている。このことから、魚由来のタンパク質の摂取が腸、脳にどのような影響を与えるのかをマウスを用いて検証。

 以下 研究結果の概要(下図参照)

・ 魚由来タンパク質の摂取は、腸内環境を改善する。
・ 魚由来タンパク質の摂取は、脳での炎症が抑制され、神経細胞の構造損傷を軽減する。
・ 魚由来タンパク質の摂取は、短期記憶低下を予防する。 

 報告は、「魚を食べることの健康効果について科学的根拠を示す結果。また、日本人にとって重要なタンパク質源の一つである魚の摂取が腸内細菌のバランスを整え、腸管バリア機能を高めることで、加齢による認知機能の低下を防ぐ仕組みの一端を明らかにした」とまとめている。


「魚由来タンパク質の摂取は 加齢に伴う短期記憶低下を予防する ~腸内環境を整え、脳の炎症を抑制する~」(PDFファイル)(関西医科大学)
 https://www.kmu.ac.jp/news/laaes7000001043x-att/20260218Press_Release.pdf
「魚由来タンパク質の摂取は 加齢に伴う短期記憶低下を予防 ~腸内環境を整え、脳の炎症を抑制する~ 」(PDFファイル)(関西大学)
 https://www.kansai-u.ac.jp/ja/assets/pdf/about/pr/press_release/2025/No77.pdf
「Fish (Alaska Pollock) protein intake attenuates age-related short-term memory decline through gut microbiota modulation」(Scientific Reports)
 https://www.nature.com/articles/s41598-026-38717-y