高齢者の暑熱対策は認知症予防の観点でも重要!暑い日の増加が高齢者の認知症発症リスクを高める可能性(東京科学大学)

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 東京科学大学大学院(Science Tokyo) の森田 彩子 氏らの報告。2026年1月8日 同ホームページで公表。研究成果は、2026年1月4日「Alzheimer’s and Dementia」に掲載。

 日本老年学的評価研究(JAGES:Japan Gerontological Evaluation Study)のデータを使用。2016年度の調査に参加した65歳以上の自立した高齢者のうち、同じ自治体に30年以上居住し、認知症の既往歴がない57,178名が対象。
 調査開始後3年間に認知症を発症あるいは死亡したかを介護保険データから確認。暑い日については、各市町村の気候データを用いて、2014~2018年の各年度に発生した日数を算定。そして、暑い日と認知症発症との関連を分析。

 結果

 上図は、認知症および認知症発症+死亡のオッズ比をシミュレートした結果。例えば、2016年から2018年の平均では、通常の気候下よりも暑い日は30日。30日暑い日にさらされた場合、通常の気候条件と比較すると翌年度中に認知症を発症するリスクが約40%増加。さらに、認知症と診断される前に暑さの影響で死亡した可能性も考慮すると、リスクは最大で2.5倍(150%増)に達すると推計。
 また、3年前の暑い日は前年度の暑い日よりも強い影響を持つことが確認された。


 報告は、「今後、気候変動によって暑い日がさらに増加すると見込まれる中、高齢者を暑さから守るための対策は急務と言える。本研究の成果は、認知症予防における重要な指針となることが期待される」とまとめている。


暑い日
 対象者が居住する各市町村において、過去30年間(1981-2010年)に観測された5~9月の日平均気温のうち、上位10%に入る暑さの日。


「暑い日の増加が高齢者の認知症発症リスクを長期的に高める可能性」(Science Tokyo)
 https://www.isct.ac.jp/ja/news/ew7uzqttenkg
「Effects of extreme heat on the onset of dementia and all-cause mortality: A 3-year follow-up study in a large population-based cohort in Japan」(Alzheimer’s and Dementia)
 https://alz-journals.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/alz.71057