身体活動(生活活動、運動)は、少なすぎても、多すぎても、メンタルヘルス不良と関連(東京医科大学)

 東京医科大学精神医学分野の 志村 哲祥 氏 らの報告。研究成果は2023年1月13日「Frontiers in Psychology」に掲載。

 都内の一般住民(メンタルヘルス関連の治療を受けていない人)1,237人を対象に自記式アンケートを実施。最終的な解析対象はデータ欠落などのない526人(平均年齢41.2±11.9歳、男性43.3%)。

 身体活動レベルを国際標準化身体活動質問票(IPAQ:International Physical Activity Questionnaire)で、身体活動の量(MET・分/週)と身体活動の時間(時/週)を推計。メンタルヘルス評価指標は、抑うつ(PHQ-9:Patient Health Questionnaire-9)、不安(STAI-Y:State-Trait Anxiety Inventory)、心理的レジリエンス(CD-RISC;Connor-Davidson Resilience Scale)、ストレスによる睡眠への影響(FIRST:Ford Insomnia Response to Stress Test)などを把握し、身体活動レベルとの関連を解析。

 対象者の1週間の平均総身体活動量は、2,479.6MET・分(SD=3,467.3MET・分)。体重60kgの参加者の1週間あたり2,479.6kcalの代謝に相当。1週間の平均総身体活動時間は、10.4時間(SD=14.3時間)。

 身体活動量とメンタルヘルス評価指標との間にU字型の有意な関連を確認。最適な範囲の身体活動量は5.3~9.2kMETs・分/週(体重が60kgの人の場合、毎日750~1,300kcal程度を消費する身体活動に相当)、身体活動時間は21~31時間/週で、これを下回っても、上回っても、メンタルヘルスの評価指標の悪化と関連した。(上図参照)

 報告は、「最適な範囲での身体活動は、好ましいメンタルヘルスと関連。最適な範囲以下、またはそれを超えた身体活動は、一般成人集団におけるメンタルヘルスの測定値が好ましくないことと関連していた」とまとめている。


「Too much is too little: Estimating the optimal physical activity level for a healthy mental state」(Frontiers in Psychology)
 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9881726/