「身体活動を促すまちづくりデザインガイド」を公開(千葉大学)

 千葉大学は、2022年2月1日「身体活動を促すまちづくりデザインガイド」を公開。

 身体活動の低下を原因とする肥満や慢性疾患が世界的に問題となるなか、身体活動を促進する手段として都市環境を改善する「まちづくり」に期待が集まっている。そして、都市環境と身体活動との関係を裏付ける研究も1990年代以降蓄積されている。こうした研究蓄積と計画実務をつなぐため、諸外国では身体活動促進の観点からまちづくりのデザインガイドが作成され、自治体等に参照されている。しかし、これらを歴史的・文化的背景や、街区構成、交通手段分担率などの異なる日本の都市に適用することは妥当でない。そこで、日本の都市における身体活動の促進・阻害要因を踏まえ、身体活動を促すまちづくりを普及するためにこのデザインガイドを作成。

 ガイドでは、身体活動を促すまちづくりの考え方を、34のキーワードを通じて図や写真とともに紹介。
 各キーワードは、
・ 歩⾏者志向のデザイン (Design)
・ ⼟地利⽤等の多様性 (Diversity)
・ 目的地へのアクセス性 (Destination accessibility)
・ 安全性等の魅力創出(Desirability)
・ プレイス・メイキング (Placemaking)
・ ソフト面での促進活動 (Promotion)
という4つの”D”と2つの”P”の下に整理。その前段には理論的背景として、都市計画、都市デザイン、予防医学の専門家による4編の論考を掲載。また、巻末のケーススタディでは、全国の先進的な事例とキーワードとの関係を示している。


「身体活動を促すまちづくりデザインガイド」(千葉大学)
 https://hpd.cpms.chiba-u.jp/news_aupdg/