米国カリフォルニア州パサデナのカイザーパーマネンテ南カリフォルニアの研究評価部門のDeborah Rohm Youngらの報告。2021年11月11日「Preventive Medicine」に掲載。
米国最大の非営利医療プランの1つであるカイザーパーマネンテリサーチバンク(KPRB: Kaiser Permanente Research Banks)の25万人以上の参加者を対象(60%が女性、82.8%が非ヒスパニック系白人、93%以上が50歳以上)に、2020年4月から7月の間に少なくとも3回の調査を完了。COVID-19の症状を報告した人を除外した20,012名の回答を分析。
調査期間は、1回目は2020年4月29日から6月1日、2回目は6月2日から6月30日、3回目は 6月29日から8月16日。ほとんどの回答者は、調査期間中、自宅での待機命令を順守したと回答。解析の結果、以下のようなことが明らかになった。
・ COVID-19のパンデミックの間、身体活動の低下は3か月間のうつ病、不安のリスク上昇と関連。
・ 屋外で過ごす時間が少ない群は、屋外での時間に変化がない群と比較して、うつ病、不安のリスクが上昇(下図参照)。
報告は「パンデミックやその他の公衆衛生上の危機が発生している場合でも、人々は身体的および精神的健康を維持するために身体的活動を行うように奨励されるべきである。公園やその他の自然地域は、屋外での身体活動を促進するために、公衆衛生上の緊急事態の間も開放しておく必要がある」とまとめている。
「The longitudinal associations of physical activity, time spent outdoors in nature and symptoms of depression and anxiety during COVID-19 quarantine and social distancing in the United States」
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0091743521004369
〔管理者コメント〕
新型コロナウイルスに関係なく身体活動の取り組みのポイントは「座りすぎない!」ことと「外に出る!」こと。