受動喫煙による死亡者2010年と比較して倍増(厚生労働省)

 受動喫煙による死亡者数1万5000人と推計

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 厚生労働省研究班の調査結果の発表(2016年5月31日)によると、受動喫煙の影響で死亡する人が、年間約1万4,957人。男女別では、女性が1万434人で男性4,523人の2倍以上。原因疾患は男女ともに脳卒中が最も多く、5割超。次いで虚血性心疾患(女性28%、男性35%)、肺がん(女性18%、男性14%)と推計。
前回、2010年の調査では、6,800人と推定されていたが、今回の調査で、倍増したことになる。これまで、受動喫煙は、肺がんや心筋梗塞などに因果関係があるとされていたが、前回調査以降、脳卒中やSIDS(乳幼児突然死症候群)にも因果関係があるとされたため、大幅に増えたという。

(参考1)
・ 平成27年度交通事故死者数(24時間以内)4,117人(一般財団法人全日本交通安全協会)
・ 平成27年度人口動態統計月報年計(概数)の概況、死亡原因、自殺者数 23,121人(厚生労働省)

(参考2)2010年調査時の厚生労働省研究班の報告内容(抜粋)

 喫煙との因果関係があきらかな肺がんと心筋梗塞にしぼって実施。国内外の研究や統計にもとづき算定したところ、日本の女性の肺がん死亡の8.1%、心筋梗塞の9.1%、男性の肺がんの1.3%、心筋梗塞の3.7%が受動喫煙によるものと推計。これを人口統計の死者数に当てはめると、女性4582人、男性2221人の約6800人と推計。