米国チュレーン大学 Hao Ma 氏らの報告。2022年7月10日「European Heart Journal」に掲載。
英国バイオバンクの501,379人が対象。2006年から2010年の研究参加時に食塩摂取量を調査。その後平均9年間追跡。75歳未満の死亡を早死と定義。追跡期間中に18,474人の早死を記録。料理に塩を加える頻度で、「Never/rarely(全くない/ほとんどない)」「Sometimes(時々)」「Usually(通常)」「Always(いつも)」の4グループに分けて分析。
結果
食卓で塩を加える頻度の増加に伴うすべての原因による早死の多変量ハザード比[95%信頼区間(CI)]は「Never/rarely(全くない/ほとんどない)」グループと比較して、
「Sometimes(時々)」1.02(0.99、1.06)、「Usually(通常)」1.06(1.02、1.11)、「Always(いつも)」1.28(1.20、1.35)。「Always(いつも)」は、早死リスクが28%高かった。(上図参照)
50歳の時点での平均余命は、「Never/rarely(全くない/ほとんどない)」グループと比較して、「Always(いつも)」は、男性で2.28(1.66、2.90)年、女性で1.5(0.72、2.30)年短かった。
また、果物と野菜の摂取は、食品に塩を加える頻度とすべての原因による早死との関連を大幅に抑制することがわかった。これは、食品の摂取量が多い参加者よりも摂取量が少ない参加者でより顕著だった。
報告は、「食品に塩を加える頻度が高いほど、すべての原因による早死のリスクが高くなり、平均余命が短くなることを示している」とまとめている。
「Adding salt to foods and hazard of premature mortality」
https://academic.oup.com/eurheartj/advance-article/doi/10.1093/eurheartj/ehac208/6623278?login=false