2021年11月26日の国立研究開発法人国立がん研究センターのプレスリリース。
2020年の新型コロナウイルス感染症の流行下におけるわが国のがん診療の状況を国民に情報提供するために、国が指定するがん診療連携拠点病院等を含む院内がん登録実施病院863施設の2020年1月1日から12月31日までの1年間にがんと診断または治療された1,040,379診断例の院内がん情報を分析した結果。
前年度と比較すると、小児がん拠点病院1施設を含む594施設で全登録数が60,409件減少(平均4.6%減)。施設によって減少幅は異なるものの、がん診療連携拠点病院等では平均5.3%の減少を確認。男女とも肝臓はほぼ横ばいであるのに対し、特に男性で胃・大腸、女性で乳房・胃の登録数が減少。(下図参照)
増加傾向にあるがん患者数が実際に減ったとは考えにくく、新型コロナの影響で、検診や受診を控える人が増えた影響とみられる。今後、がんの発見が遅れ、進行した状態で見つかる人が増えると懸念される。
「院内がん登録 2020 年全国集計報告書 公表 院内がん登録を実施している863施設の状況」(国立がん研究センター)
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2021/1126/index.html