転職は頭痛や不眠の要因となりやすい!(筑波大学 他)
国⽴⼤学法⼈筑波⼤学附属病院 伊東 完 氏らの報告。2025年9月22日 同大学ホームページにて公表。研究成果は、2025年9⽉2⽇ 「Journal of Occupational and Environmental Medicine」に掲載。
転職(初回および再転職を含む)と新たに発症した身体的および心理的症状との関連性を調査。全国47都道府県に住む15歳から79歳までを対象に、2022年と2023年の2回にわたり実施したインターネット調査に回答した19,281人のデータを分析。アウトカムは、2023年に新たに発症した頭痛、倦怠感、不眠症などの症状。
結果
6%の⼈が転職、そのうち2%は人生で初めて転職したと回答。

過去1年以内の転職が頭痛(調整オッズ⽐※1.6)や倦怠感(調整オッズ⽐1.6)と関連していることが⽰された。特に、はじめての転職では不眠(調整オッズ⽐2.9)や頭痛(調整オッズ⽐2.5)との関連が強くなっていることが明らかになった。また、転職者は、過重労働、対⼈トラブル、ハラスメントの経験も多く報告しており、職場でのサポート体制が重要であることが⽰唆された。 (上図参照)
報告は、「転職がストレスの原因となり、⼼⾝の不調につながっている可能性が明らかになった。特に、初めての転職は⼼理的な負担が⼤きく、サポートの重要性が⽰された」とまとめている。
※ 調整オッズ⽐
年齢、性別、⽣活習慣、もともと持っている病気、家族構成、年収、学歴などを統計的に調整した上での相対的なリスクを⽰す指標。
「転職は頭痛や不眠の要因となりやすい」(筑波大学) https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20250922141500.html
「Job Change and Self-reported Symptoms: A Nationwide Longitudinal Study in Japan」(Journal of Occupational and Environmental Medicine) https://journals.lww.com/joem/abstract/9900/job_change_and_self_reported_symptoms__a.968.aspx