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フィンランドのトゥルク大学 Jooa Norha 氏らの報告。2024年10月2日トゥルク大学のホームページで公表。研究成果は、2024年9月29日「BMJ Open」に掲載。
過体重または肥満でメタボリックシンドロームの成人64名が対象。介入群と対照群にランダムに分け、介入群には座位時間を1日1時間減らすことを目標に生活、対照群には通常通りの生活を続けてもらった。6か月間の研究期間を通じて、加速度計を使用して身体活動と座位行動をモニタリング。腰痛の程度は、ビジュアルアナログスケールとオスウェストリー障害指数で評価。傍脊柱筋のインスリン感受性、MRI、PETを使用して背筋等を測定。
〔主な結果〕
参加者は6か月の研究期間中に、座る時間は平均して1日40分減。
腰痛の程度は、腰痛の強度が変化しなかった介入グループよりも、対照グループで有意に増加。
1日の歩数の変化は傍脊柱筋インスリン感受性の変化と正の相関関係にあった。
報告者は、「腰痛の傾向があったり、座りすぎたりして腰の健康が心配な場合は、仕事中や余暇中に座る時間を減らす。ただし、ただ立っているよりも、歩くことや活発な運動などの身体活動の方が良いことに留意することが重要」とまとめている。
「Reducing daily sitting may prevent back pain」(トゥルク大学)
https://www.utu.fi/en/news/press-release/reducing-daily-sitting-may-prevent-back-pain
「Effects of reducing sedentary behaviour on back pain, paraspinal muscle insulin sensitivity and muscle fat fraction and their associations: a secondary analysis of a 6-month randomised controlled trial 」(BMJ Open)
https://bmjopen.bmj.com/content/14/9/e084305