食事場面の特性は食事の質と関連!(東京大学)

 東京大学大学院の 篠崎 奈々 氏らの報告。2024年5月10日 東京大学のホームページで公表。研究成果は2024年5月3日「European Journal of Nutrition」に掲載。

 30~76歳の日本人222人(男女各111人)が対象。詳細な食事記録調査を行ない、Healthy Eating Index-2020 (HEI-2020)を使用して食事の栄養学的質を評価。勤務日かどうか、食事の種類(朝食、昼食、夕食)、同席者の有無、食事場所(自宅/外出先)、食事中のスクリーン使用(スマートフォンの操作やテレビ視聴の有無)などと食事の栄養学的質との関連を検討。

 結果

 男性は、朝食に比べて昼食の食事の質が低く、夕食の食事の質が高い。また、一人で食べるときよりも誰かと一緒に食べるときのほうが食事の質が高いことが示された。女性は、朝食に比べて夕食の食事の質が高く、自宅での食事よりも外食のほうが食事の質が高いこと示された。個人の特性に関しては、男女ともに年齢が高いことと非喫煙者であることが高い食事の質と関連。さらに、女性では BMI(ボディマスインデックス、体格指数)が高いほど食事の質が高いことが分かった。(上図参照)

 報告は、「栄養教育や介入にこれらの要素を組み込むことで、食事の質を高めることが期待できる」とまとめている。



「日本人成人における食事場面の特性と 食事の栄養学的質との関連 」(東京大学)(PDFファイル)
 https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400240148.pdf
「Association between meal context and meal quality: an ecological momentary assessment in Japanese adults」(European Journal of Nutrition)
 https://link.springer.com/article/10.1007/s00394-024-03416-9