幼児の7割が「物を打つ動き」、6割が「逆さまになる動き」を十分に経験できていない恐れ!(笹川スポーツ財団)

 公益財団法人 笹川スポーツ財団は、2023年11月8日~10日に実施した幼児の“園外”での運動実施状況の詳細を知るはじめての大規模全国インターネット調査結果を、同ホームページで「2023年度 調査報告書 全国の幼児(3~6 歳)を対象とした運動実施状況に関する調査研究」(全140頁)として公表。対象は3~6歳の幼児の保護者3,144名。

以下結果のポイント(ごく一部)

1 運動習慣
・ 1週間のうち園外で「1日も外遊びをしていない」幼児は8.1%
・ 平日に園外で「全く外遊びをしない」幼児は46.6%
・ 幼児の7割が「物を打つ動き」(バットで打つ、ラケットで打つなど)、6割が「逆さまになる動き」(逆立ち、鉄棒など)を十分に経験していない

2 生活習慣と運動習慣との関連
・ 運動実施頻度が高い幼児ほど、平日の「スクリーンタイムが2時間以上」の割合は低い

3 生育環境と運動習慣との関連
・ 両親ともに週1日以上の運動・スポーツをしている家庭の幼児は、運動時間が長い
・ 親子で一緒に体を動かして遊ぶ頻度が多いほど、幼児の園外での総運動時間が長い
・ 親子で一緒に体を動かして遊ぶ頻度が多いほど、他者を思いやり協力的に行動できる、いわゆる社会性が高い傾向


 報告は、「現代の幼児は、幼稚園・保育園以外では半数が平日に外遊びをしておらず、約12人に1人は1週間のうち1日も外遊びをしていなかった。また、幼児の運動実施と社会性との関連性が明確だったのは”親子で一緒に体を動かして遊ぶ頻度”であった。親が子どもと一緒に体を動かして遊ぶ機会を確保できるよう支援していく取り組みが特に重要である」とまとめている。


「全国の幼児(3~6歳)を対象とした運動実施状況に関する調査研究」(笹川スポーツ財団)
 https://www.ssf.or.jp/thinktank/children_youth/preschool_2023.html