早急に求められる孤立対策!65歳以上の単身高齢世帯が、2050年に32道府県で世帯総数の2割を超える見通し(厚生労働省)

 2024年11月12日 厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は「日本の世帯数の将来推計(都道府県別推計)-令和6(2024)年推計-」を公表都道府県別の世帯数の将来推計を公表。

 推計は5年ごとに実施。今回は、令和2(2020)年の国勢調査を基に、令和32(2050)年までの30年間について将来推計を行った結果。

以下推計結果のポイント

1 2045年以降はすべての都道府県で世帯総数は減少傾向へ
・ 5年ごとにみて世帯総数が減少する都道府県は次第に増え、2045~2050年にはすべての都道府県で世帯数は減少となる。2050年の都道府県の世帯総数は40道府県では2020年より少なくなるが、都県(東京、沖縄、千葉、埼玉、愛知、神奈川、滋賀)では2020年より多い。

2 2040年には半数以上の都道府県で平均世帯人員が2人を下回る
・ 平均世帯人員はすべての都道府県で減少が続く。平均世帯人員が2人を下回るのは、2020年の東京のみから、2040年には26都道府県、2050年には34都道府県に及ぶ。2050年にもっとも平均世帯人員が小さいのは東京と北海道の1.78人、もっとも大きいのは山形の2.15人。

3 単独世帯の世帯数は増加から減少へ転じる都道府県が増えるが、単独世帯の割合はすべての都道府県で上昇が続く
・ 単独世帯は、5年ごとの変化で2030年まではすべての都道府県で増加が続くが、2030年以降は減少する都道府県が現れる。2045~2050年にはすべての都道府県で減少となるが、2050年の単独世帯数は、32都府県では2020年より多い。
・ 単独世帯の割合はすべての都道府県で上昇し、2050年には、40%を超える県が大都市地域を中心に27都道府県に増える。もっとも割合が高いのは東京の54.1%。 

4 2050年には、半数近い都道府県で50%以上の世帯が、世帯主が65歳以上の世帯。3分の2の都道府県で、5世帯に1世帯が65歳以上の単独世帯に
・ 都道府県の世帯総数のうち世帯主が65歳以上の世帯が占める割合は、2050年には21県で50%を超え、秋田では60%を超える。65歳以上の単独世帯の割合は、2050年に32道府県で20%を超える。(下図参照)

・ 65歳以上の人のうち単独世帯である割合(独居率)もすべての都道府県で上昇し、2050年には山形以外で20%を超え、5都府県では30%を超える。

5 4県では、2050年の75歳以上の単独世帯の数が2020年の2倍以上に
・ 人口の動向を背景に、都道府県でも、世帯主が75歳以上の世帯の数は2030年頃と2050年に二度のピークを迎え、すべての都道府県で2050年の世帯数は2020年より多くなる。また、2050年の75歳以上の単独世帯の数もすべての都道府県で2020年より多く、4県(沖縄、滋賀、埼玉、茨城)では2倍以上になる。
・ 75歳以上の人のうち単独世帯である割合(独居率)もすべての都道府県で上昇し、2050年には山形以外で20%を超え、8都府県では30%を超える。


『日本の世帯数の将来推計(都道府県別推計)』(令和6(2024)年推計)(厚生労働省)
 https://www.ipss.go.jp/pp-pjsetai/j/hpjp2024/t-page.asp