口腔機能が低下していると転倒しやすいことが判明(大阪公立大学)

 大阪公立大学 都市健康・スポーツ研究センター 横山 久代 氏らの報告。2024年5月23日大阪公立大学のホームページで公表。研究成果は2024年4月22日「Geriatrics」に掲載。

 スマートフォンアプリ「おおさか健活マイレージアスマイル」の利用者で2020年と2021年に実施したWebアンケートに2年連続で答えた50歳以上の計7,591名(男性3,021名、女性4,570名、平均年齢62歳)が対象。

 アンケートは、厚生労働省作成の「基本チェックリスト」の25項目(過去1年間における転倒事故発生の有無を問う設問を含む)に加え、運動習慣やフレイルについての認識の有無を調査。「基本チェックリスト」の口腔機能、運動機能に関する設問のうち、既定の項目数以上に該当する者をそれぞれ、オーラルフレイル、身体的フレイルとして分析。

 結果

 すべての年齢層において、2020年の調査でオーラルフレイルと診断された群は、そうでない群よりも1年以内に転倒を経験するリスクが高かった。(上図参照)

 ロジスティック回帰分析の結果、身体的フレイル、フレイルについての認知度に加え、オーラルフレイルであると、その後1年間の転倒に関係していることが分かった。

 報告は、「オーラルフレイルの人は転倒リスクが高いということを周知することで、転倒の予防や介護の取組みの強化につながると考えられる」とまとめている。


「口腔機能が低下していると転倒しやすいことが判明」(大阪公立大学)
 https://www.omu.ac.jp/info/research_news/entry-11546.html
「Oral Frailty as a Risk Factor for Fall Incidents among Community-Dwelling People」(Geriatrics)
 https://www.mdpi.com/2308-3417/9/2/54