より速い速度で歩くほど2型糖尿病のリスクが低下!?

 イラン セムナン医科大学の Ahmad Jayedi 氏らの報告。研究成果は、2023年11月28日「British Journal of Sports Medicine」に掲載。

 システマティックレビューの結果。「PubMed」、「Scopus」、「CENTRAL」、「Web of Science」に2023年5月30日までに収載された論文から、成人の歩行速度と2型糖尿病のリスクとの関連を調査した研究を検索。計10件のコホート研究を抽出、分析。

 歩行速度「時速3.2km未満」を基準とすると、「時速3.2~4.8km」は、2型糖尿病のリスクが15%(相対リスク0.85、95%信頼区間0.70~1.00)、「時速4.8~6.4km」は24%(同0.76、同0.65~0.87)、「時速6.4km超」は39%(同0.61、同0.49~0.73)低かった。(上図参照)

 用量反応分析により、時速4km以上の歩行速度では2型糖尿病のリスクが大幅に減少することが示唆された。

 報告は、「バイアスによる公平性に欠くリスクがあり、エビセンスレベルは低~中程度だが、より速い速度で歩くと2型糖尿病のリスクが段階的に減少することを示唆している」とまとめている。


「Walking speed and the risk of type 2 diabetes: a systematic review and meta-analysis」(British Journal of Sports Medicine)
 https://bjsm.bmj.com/content/early/2023/11/14/bjsports-2023-107336.long