全死因死亡は約2,600歩/日、心血管疾患発症リスクは約2,800歩/日という少ない歩数でも効果が得られる!

 オランダの Radboud University Medical Center の Niels A. Stens 氏らの報告。研究成果は、2023年9月6日「Journal of the American College of Cardiology」に掲載。

 一般集団における客観的に測定された歩数指標の用量反応関連を定量化するために、データベース開始から 2022年10月まで検索し、歩数計や加速度計などで客観的に測定した1日の歩数と、全死因死亡または心血管疾患発症を評価した縦断研究を特定。最終的に条件を満たす合計12件の研究(合計111,309人が対象)を採択、メタ解析を行った結果。

・ 2,000歩/日(参考:約20分の歩行)の集団と比べて、有意なリスク減少が認められたのは、全死因死亡は2,517歩/日、心血管疾患発症は2,735歩/日。
・ 歩数が増えるほど全死因死亡および心血管疾患発症リスクは非線形に低下し、至適歩数はそれぞれ8,763歩/日および7,126歩/日。
・ 総歩数に関係なく、歩数速度が速いほど全死因死亡のリスクが低下。

 報告は、「これらの知見は、歩数というわかりやすい概念を身体活動の基準に応用することができる」とまとめている。


「Relationship of Daily Step Counts to All-Cause Mortality and Cardiovascular Events」(Journal of the American College of Cardiology)
 https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0735109723064008