カリフォルニア大学サンディエゴ校 Steve Nguyen 氏らの報告。2023年1月25日ホームページ「UC San Diego」にて公表。詳細は2023年1月25日「Alzheimer’s & Dementia」に掲載。
「女性の健康イニシアチブ(WHI:Women’s Health Initiative)」に参加した、1,277人(n=1,277、平均年齢82±6歳)が対象。対象者に、加速度計により最大7日間の身体活動と座位時間などを測定した結果(身体活動、座位時間)と軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)および認知症の可能性との関連性を検討。
結果
中央値4.2年の追跡期間中に、267例の軽度認知障害および認知症を確認。女性の1日の平均は、歩数3,216歩、軽強度身体活動時間276分、中強度から高強度の身体活動時間45.5分、座位時間10.5時間。軽い身体活動の例としては、家事、ガーデニング、ウォーキングなどがある。中程度から激しい身体活動には、早歩きが含まれる。
中程度から高強度の身体活動を1日あたり31分追加するごとに軽度の認知障害または認知症を発症するリスクが21%低下。また、毎日の歩数が1,865歩増えるごとに、軽度の認知障害または認知症を発症するリスクが33%低下。
報告は、「高齢者は、軽度の認知障害や認知症のリスクを下げるために、少なくとも中強度程度の身体活動を増やし、毎日の歩数をできるだけ増やすよう奨励することが望まれる」とまとめている。
「More Steps, Moderate Physical Activity Cuts Dementia, Cognitive Impairment Risk」(UC San Diego)
https://today.ucsd.edu/story/more-steps-moderate-physical-activity-cuts-dementia-cognitive-impairment-risk
「Accelerometer-measured physical activity and sitting with incident mild cognitive impairment or probable dementia among older women」(Alzheimer’s & Dementia)
https://alz-journals.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/alz.12908