早稲田大学スポーツ科学学術院 渡邉 大輝 氏、宮地 元彦 氏、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 吉田 司 氏、山田 陽介 氏、公益財団法人明治安田厚生事業団体力医学研究所 渡邊 裕也 氏、京都先端科学大学 木村 みさか 氏の研究グループの報告。2023年2月3日早稲田大学ホームページにて公表。研究成果は2023年2月2日「Medicine & Science in Sports & Exercise」に掲載。
2011年から京都府亀岡市で行われている介護予防の推進と検証を目的とした前向きコホート研究京都亀岡スタディに参加した4,165名のデータを使用。
歩数は、三軸加速度計で4日以上測定、1日あたりの平均値を使用。フレイルは、検証済みの基本チェックリストを使用して評価。歩数を評価してから中央値で3.38年間追跡調査をおこない、死亡の発生状況を確認。追跡期間中に113名が死亡。死亡と毎日の歩数との関連性およびフレイルの有無によって、死亡リスクを減らすための1日当たりの歩数について比較検討。
*フレイル・・・ストレス反応に対する恒常性の低下によって複数の生理学的予備能力が低下した状態と定義されており、将来の早期死亡や介護認定のリスクが高い状態。
報告は、「今回の調査結果は、フレイルや座りっぱなしのライフスタイルを持つ多くの高齢者がどの程度歩いたり体を動かしたら良いかについての目安を示し、高齢者の身体活動不足の改善に役立つエビデンスとなる」とまとめている。
「高齢者の寿命延長に必要な歩数は?」(早稲田大学)
https://www.waseda.jp/top/news/87443
「Dose-Response Relationships between Objectively Measured Daily Steps and Mortality among Frail and Non-frail Older Adults」(Medicine & Science in Sports & Exercise)
https://journals.lww.com/acsm-msse/Abstract/9900/Dose_Response_Relationships_between_Objectively.210.aspx