(アイキャッチ画像、上図は本文とは直接は関係ありません)
スペイン・バレンシア大学 Cristian Talens-Estarelles 氏らの報告。2022年8月10日「contactlens & ANTERIOR EYE」に掲載。
眼精疲労のあるパソコン使用者29人が対象。ラップトップパソコンのWebカメラを使用して休憩、視線、まばたきを評価し、「20-20-20ルール」※に基づいて、対象者が20分連続で画面を見ていると判断した際には20フィート(約6メートル)離れた対象物を20秒間見るよう促すメッセージを表示。メッセージは、20秒間正しく目を休めたと判定されるまで表示され続ける。さらにこのソフトウェアは、20分おきに3分間まばたきの回数と長さも計測。デジタル眼精疲労 (DES)、両眼視機能、ドライアイは、プログラムを使用してから2週間後およびプログラムを中止してから1週間後に評価。
結果
デジタル眼精疲労とドライアイの症状を軽減するためには効果的だったが、眼表面および涙液の変化は観察されなかった。また、症状の改善効果は中止後1週間後には維持されていなかった。
報告は、「20-20-20ルールは、デジタル眼精疲労とドライアイの症状を軽減するためには効果的だったが、両眼視機能やドライアイを大幅に改善するには2週間では不十分だった」とまとめている。
「The effects of breaks on digital eye strain, dry eye and binocular vision: Testing the 20-20-20 rule」
https://www.contactlensjournal.com/article/S1367-0484(22)00199-0/fulltext
※「20-20-20ルール」
米国検眼協会、米国眼科学会が推奨するパソコンやタブレット端末、スマホなどのデジタル画面を20分見たら、20秒間、20フィート(約6メートル)以上離れたものをみて休憩することにより、視力低下や眼精疲労を防ぐ取り組み。