「低カロリー」と表示された料理は、「低カロリー」の暗示によって多めに食べてしまう!

 米ペンシルバニア州立大学のPaige Cunningham氏らの報告。2022年1月15日「Appetite」に掲載。

 無作為化クロスオーバー試験。対象者は18~65歳の成人37人(男性19人、女性18人)。
 同じ量を取り分けて食べた場合、カロリーが等しくなるように調理したパスタサラダを2回のうち1回は、カロリーが低いことを意味する「light」というラベルを料理に添え、別の回にはカロリーが高いことを意味する「filling」というラベルを添えた昼食を用意。2週間以上のウォッシュアウト期間をおいて同じように自由に食べてもらって対象者が摂取した量を解析。

 「light」と表示したパスタサラダと「filling」と表示したパスタサラダの摂取を比較した結果、重さにして31±59g、カロリーにして42±81kcal多く摂取していた。(上図参照)
 また、食後のアンケート調査からは、「light」と表示したパスタサラダの方が満腹感が弱い傾向が観察された。

 報告は、「今回の結果は、食事の満足力を示す表示が摂取量に影響を与える可能性があることを示しており、摂取量を減らすことを目的とした製品にそのような表示をする場合は注意が必要」とまとめている。


「Does labelling a food as‘light’vs.‘filling’influence intake and sensory-specific satiation?」
 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0195666322000071?via%3Dihub