(再再再掲)(解説)国民の生命や財産を脅かす大災害と意識して行動することが大切!感染予防対策と併行して社会交流行動を止めない取り組みを!(healthy-life21.com )

 本稿は2020年4月に初記載、2021年1月に再掲、2021年5月に再再掲させていただきましたが、基本的な取り組みポイントは変わっていないことから、一部修正、加筆して再再再掲させていただきます。


 新型コロナウイルス感染症予防対策の大きな柱は「感染しない。感染拡大を抑える」と「感染しても重症化しない」の2つです。健康づくり身体活動の実践においてもこの2つを十分考慮して取り組むことが大切です。

 適切なワクチン接種、手洗い、手指消毒、「三つの密(密閉、密接、密集)」を避ける行動、換気を徹底して、最後にマスク!

 「感染しない。感染拡大を抑える」ためには、適切なワクチン接種、咳エチケット、手洗い、手指消毒、換気などの徹底に加えて社会的距離戦略(social distancing)を遵守し「三つの密」を避けることが大切です(図1左 参照)。マスク着用は、感染予防対策として大変重要ですが、 上記を遵守した上での補助的な取り組みと理解しておくことが大切です。

図1

 「孤立」しない。「孤立」させない!

 しかし、「社会的距離戦略」は“諸刃の剣”です。「三つの密」を避けすぎると、周りの人との会話やコミュニケーションをとる機会が減り、物理的に人を遠ざけるだけでなく心理的な距離も遠ざけて「孤立」する恐れが高くなります。他者との繋がりを必要とするのは「人間の本質」です。「孤立」は社会的、身体的、精神的に弊害をもたらし、生活習慣病、要介護、認知症などや自殺や犯罪にも負の影響を及ぼすことが報告されています。
 新型コロナウイルス感染症禍への対応として「三つの密」を避けながらも「自らが孤立しない!周りの人を孤立させない!」取り組みが求められます。(図2 参照)

図2

自然免疫力を高める工夫を!

 「感染しても重症化しない」ための最善策は、免疫力を低下させないことです。持病をお持ちの方は医師の指示に従い病状を良好にコントロールすることもその一つです。免疫には、獲得免疫と自然免疫があります。
 獲得免疫の代表的なものは予防接種です。適切なワクチン接種を心がけることが大切です。
 自然免疫は、NK細胞※の活性化が重要であると考えられており、具体的な取り組みとしては図1右の6つのポイントと考えられています。すべて大切ですが、周りの人との会話やコミュニケーションをとる機会が減ることによる「笑い」の機会の減には特に注意が必要です。

※NK細胞 … NK(natural killer:ナチュラル・キラー)細胞は、がん細胞やウイルス感染細胞などを見つけ次第、攻撃するリンパ球。生まれながらに備わっているからだの防衛機構である自然免疫に重要な役割を担うと考えられている。

“座りすぎない”生活を!

 さて、「適度な身体活動」の取り組みですが、「三つの密」を避けた日常生活、テレワークなどの働き方改革による「新しい生活様式」下においては、自宅で過ごす時間が長くなることは否めません。
 近年、良好な運動習慣に関係なく、座っている時間が長すぎると、がん、心疾患、脳血管疾患などの生活習慣病だけでなく認知症などの発症リスクが高くなることも報告されています。
 “座りすぎない”生活のポイントについては、図3左を参考に取り組みましょう。

図3

  “1日1回は外に出る”生活を!

 家の中での運動も“諸刃の剣”になる恐れがあります。 
 健康づくりとって重要なのは、五官(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)への適度な刺激であり「人とつながる」ことと「環境の変化」です。「新しい生活様式」において感染予防のため家の中での運動等が勧められていますが、外に出ることがもたらす環境の変化には及びません。また、自然とのふれ合いが健康づくりに大切であることもわかっています。
 十分な感染症対策を行った上で外出しましょう!“1日1回は外に出る”生活のポイントについては、図3右を参考に取り組みましょう。

 情報弱者にならない。ネット社会への対応!

図4

 最後になりますが、私達の生活は今後より急速にデジタル化が進みます。私自身は、現在のわが国の取り組みのままではネット情報弱者が健康弱者になるリスクが高く、大変好ましくない状況であると考えています。しかし、正しい健康情報の入手の「情報取集ツール」としての活用、自らが孤立しない、周りの人を孤立させないための「コミュニケーションツール」としての活用などネット社会への対応はある程度は必要だと考えます。(図4参照)

 まとめ

 新型コロナウイルス感染症予防対策の咳エチケット、手指消毒の徹底に加えて社会的距離戦略(social distancing)を遵守し「三つの密」を避ける取り組みの徹底は大切です。ただ、恐れすぎるあまり社会交流行動や健康づくり身体活動をおろそかにすると二次的、三次的に今後何年にもわたり著しく健康を害する悪循環に陥るリスクが高くなります。(図5参照)

(図5)