85%の指導者が「新型コロナウイルスによる外出・面会自粛が認知症の進行に影響している」と回答(認知症介護研究・研修センター)

 

 認知症介護研究・研修センターが行ったインターネットでのアンケート調査結果。26日から名古屋市で開かれる日本認知症学会で発表する予定。  
 2020年5月、同センターが実施した認知症ケアの中心的役割を担う介護福祉士や看護師の研修を修了した2,410人を対象に実施。767人から回答。86%の人の勤務先が家族らとの面会を制限したり、取りやめたりしていた。
 上図は、外出・面会自粛が認知症の進行に影響しているかを尋ねた結果。「とても感じる」「少し感じる」を合計すると85%に上り、多くの認知症介護指導者が「影響がある」と回答。こうしたなか、全面禁止でない方法を模索している施設が多く、38%が「少人数で外出している」、45%が「3密を避けて面会するようにしている」と回答。オンライン面会やガラス越し面会などの工夫をしている施設もあった。
 調査に当たった同センター中村孝一氏は「認知症高齢者は、自粛生活で活動や交流が少なくなると心身に悪影響が出やすい。感染症対策も重要だが、家族らとのコミュニケーションを維持する工夫も必要だ」と話している。

(引用:「コロナ下『認知症進行』85%」 読売新聞 2020.11.23.)


〔管理者コメント〕

 マスク、手指消毒、三密を避けるなどの感染予防を徹底した上での健康づくりの散歩、ウォーキングやサイクリングなどは不要不急の外出ではありません。また、他者との繋がりを必要とするのは「人間の本質」であり、新型コロナウイルス禍においても、孤立化、孤独感の回避を盛り込んだ総合的な健康づくりを行う必要があります。