(解説)移動能力(垂直方向)のチェック方法”立ち上がり(スタンドアップ)テスト”の紹介(healthy-life21.com)

 あなたは、人生の最終章において大きな問題を生じる恐れが低い移動能力を維持できているでしょうか?ヒトの移動能力は、単純に垂直方向と水平方向に分けて考えることができます。ここでは「ロコモ チャレンジ!推進協議会ロコモ度テストワーキンググループ調査資料」より、立ち上がり能力テスト(垂直方向への移動能力)を紹介します。

■ 測定方法

・ 両脚は肩幅程度に開き、床に対して脛(すね)がおよそ70度程度(台高40cmの場合)になるようにして座り、腕を前で組んで、両脚で反動を使わずに立ち上がり、そのまま3秒間静止します。
・ 両脚が成功したら、同様に片脚で反動を使わずに立ち上がり、そのまま3秒間静止します。(上図参照)
・ 左右両脚とも立ち上がれたら成功です。

注)急性期の疾患及び関節の痛み、ふらつきといった症状が悪化してきている場合などは、実施しないでください。また、測定の実施に際しては、無理をせず、自分のペースで行ってください。測定中に、強い痛みや違和感などが生じた場合はすぐに中止してください。

■ 評価方法

 絶対値を追い求める傾向の強かったこれまでの体力測定と異なり、維持目標(この程度あればよい)として捉えて評価しましょう。

 また、結果の良し悪しよりも、今後の取り組みが大切です。人生をアクティブに!日常生活での積極的な階段利用などの工夫があなたの移動能力の低下を防ぎます。

注)立ち上がることの出来ない原因は、運動器疾患、過体重、脚筋力の低下など個人個人により異なります。運動の実施に際しては、専門家にご相談ください。


ロコモチャレンジ!(日本整形外科学会公認ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト
 https://locomo-joa.jp/


※ロコモティブシンドローム(運動器症候群)
具体的には、骨、関節、筋肉といった運動器の機能が衰えることにより日常生活での自立度が低下し、介護が必要になったり、寝たきりになるリスクの高い状態のことをいいます。