我国における認知症の人の数は、2012(平成24)年で約462万人。65歳以上高齢者の約7人に1人。また、正常と認知症との中間の状態の軽度認知障害(MCI: Mild Cognitive Impairment)の約400万人と合わせると、65歳以上高齢者の約4人に1人が認知症又はその予備群と推計されています。この対策として、国は、オレンジプラン(「認知症施策推進5か年計画」)を2013年度から2017年度の5カ年計画で進めてきました。
しかし、今般、現在利用可能なデータに基づき新たな推計を行ったところ、2025(平成37)年には認知症の人は約700万人前後になり、65歳以上高齢者に対する割合は、現状の約7人に1人から約5人に1人に上昇する見込みとの結果が明らかになりました。そこで、認知症の人を単に支えられる側と考えるのではなく、認知症の人に寄り添いながら、認知症の人が認知症とともによりよく生きていくことができるよう、環境整備を行っていくことが求められます。このため、いわゆる団塊の世代が75歳以上となる2025(平成37)年に向けて、認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会を実現すべく、国は、2015年1月27日オレンジプランを改め、新たに新オレンジプラン(「認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~)」を策定しました。