スポーツ実施の社会的価値は一人あたり年間約36~44万円。 スポーツボランティアの社会的価値は一人あたり年間約79~98万円と推計(中京大学、笹川スポーツ財団)

 中京大学スポーツ科学部スポーツマネジメント学科 舟橋 弘晃 氏と公益財団法人笹川スポーツ財団の報告。ウェルビーイング評価法を用いて生活満足度をウェルビーイングの指標として使用して多様なスポーツ活動の社会的価値を金銭単位で評価。2025年4月30日、笹川スポーツ財団のホームページで調査報告書(全37頁)を公表。

 2024年12月13日(金)から12月16日(月)にかけてオンラインアンケート形式の横断調査を実施。調査対象は、調査会社が保有する18歳以上のアンケート調査モニター。性別および年代別の人口構成比に準拠した無作為抽出法を用いてサンプルを抽出。目標回答数は3,000と設定し、29,003名に調査を依頼。最終的な有効回答数は3,147件。

 以下重要な結果

• スポーツ実施は、生活満足度を約0.2ポイント向上させることが明らかになった。その社会的価値は年間約36~44万円に相当。
• スポーツボランティア活動の実施は、生活満足度を約 0.6 ポイント向上させることが明らかになった。その社会的価値は年間約79~98万円に相当。
• 全国規模の価値に換算すると、スポーツ実施は約 14.0~17.5兆円、スポーツボランティアは約3.2~4.0兆円規模の社会的便益を生み出していると推計。


ウェルビーイング評価法
 ウェルビーイング評価法は、主観的ウェルビーイングデータを用いて財・サービスの社会的価値を金銭換算する手法。英国財務省の政策評価ガイドライン「グリーンブック」で推奨されている。


「多様なスポーツ活動の社会的価値~ウェルビーイング評価法による金銭価値の算出~」(笹川スポーツ財団)
 https://www.ssf.or.jp/thinktank/policy/CR2024_hf.html