京都府立医科大学大学院 西 真宏 氏らの報告。2024年5月1日 京都府立医科大学ホームページにて公表。研究成果は2024年5月1日「BMJ Health & Care Informatics」に掲載。
2019年全国の国民生活基礎調査票と国民健康栄養調査票の突合データのうち、成人4,957人(年齢中央値60歳、女性2,592人)を対象に、毎日の歩数と日常生活における活動制限と自覚的な健康状態を主要評価項目とし、健康寿命のAI指標(HCAL:health condition without activity limitations)を用いて分析。
結果、歩数が増えるにつれて指標が改善。「活動制限」では一日9,000歩、「自覚的な健康状態」では一日11,000歩までは指標が良くなる一方、それ以上ではほとんど変わらなかった。
上表は、これまでの研究結果と今回の結果を一覧にまとめた歩数の目標値
報告は、「本研究により、一日の歩数と健康寿命の関係が明らかとなり、健康寿命を延伸するための歩数の目標値は9,000歩と、自覚的な健康状態を改善するための歩数の目標値は11,000歩を提唱することができた。ただし、目標値に達しなくても今より一歩でも多く歩くことが、健康寿命を延伸し、死亡や心血管病発症リスクを減少する。また、目標値を超えて歩いてもそれ以上の効果は期待できないことに留意が必要。研究成果は、国や自治体の健康寿命延伸を目指した保健医療政策や個人の健康増進に貢献できると考える」とまとめている。
「一日の歩数と健康寿命の関係が明らかに~健康寿命延伸につながるウォーキング目標歩数を提唱~」(京都府立医科大学)
https://www.kpu-m.ac.jp/doc/news/2024/20240501.html
「Association between daily step counts and healthy life years: a national cross-sectional study in Japan」(BMJ Health & Care Informatics)
https://informatics.bmj.com/content/31/1/e101051
〔参考〕