2025年5月9日、世界界保健機関(WHO:World Health Organization)は、「歩行と自転車利用の促進:政策オプションのツールキット」(全96頁)を発表。

毎年約120万人が道路上で命を落としており、その4分の1以上が歩行中または自転車に乗っている最中。しかし、世界中の道路のうち、自転車専用レーンが設置されているのはわずか0.2%。歩道や安全な横断歩道といった基本的な交通手段が整備されていない地域があまりにも多く存在することから、アクティブな移動をより安全に推進するためにウォーキングとサイクリングに関する各国政府を支援するとしている。
ツールキットでは、以下のような大胆な行動を呼びかけている。
・ 歩行とサイクリングを交通、健康、環境、教育政策に統合する。
・ 歩道、横断歩道、自転車専用レーンなどの安全なインフラを構築する。
・ 世界的なベストプラクティスに沿ったより安全な速度制限の設定と施行。
・ 国民の意識向上と行動変容キャンペーンを通じて安全な道路利用を促進する。
・ 金銭的インセンティブを利用してアクティブな移動を奨励する。
「Promoting walking and cycling: a toolkit of policy options」(WHO) https://www.who.int/publications/i/item/9789240109902