2025年4月15日、気象庁と環境省は、2025年度の「熱中症警戒アラート」の運用について、4月23日(水)から10月22日(水)までの間、全国で行うと発表。

「熱中症警戒アラート」は、全国を58に分けた府県予報区等を単位として、暑さ指数(WBGT※)が33以上となることが予測される場合に、前日の午後5時頃または当日の午前5時頃に発表。また、過去に例のない危険な暑さが予想される際に発表する「熱中症特別警戒アラート」(2024年度より運用開始)は、各都道府県内のすべての暑さ指数(WBGT)情報提供地点において、翌日の日最高暑さ指数が35以上となることが予測される場合に、前日の午後2時頃に発表するとしている。(上表参照)
なお、「熱中症特別警戒アラート」が出された場合は、不要不急の外出を控え、冷房が利いた室内で過ごすことや、水分の補給などを求め、特に、高齢者や乳幼児については、涼しい室内で過ごせているか家族や地域で見守るよう要請。市区町村は冷房設備のある公共施設や民間施設を「指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)」として、一時避難場所として開放が義務付けられている。
※ WBGT(Wet-Bulb Globe Temperature)
暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)は、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標。気温に加え、人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、①湿度、②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、③気温の三つを取り入れた指標で、より的確な熱中症予防情報を提供できる。
「令和7年度「熱中症警戒アラート」の運用開始について」(気象庁) https://www.jma.go.jp/jma/press/2504/15a/20250415_press_heatalert.html
「熱中症予防情報サイト」(環境省) https://www.wbgt.env.go.jp/alert.php