現地観戦でもメディア観戦でも、スポーツ観戦頻度が多い人ほど、1年後のメンタルヘルスや生活習慣が良好な傾向!(明治安田厚生事業団)

 公益財団法人 明治安田厚生事業団 川上 諒子 氏、北濃 成樹 氏らの報告。2024年11月19日 同ホームページで公表。研究成果は、2024年10月20日「Preventive Medicine」に掲載。

 2017~2019年度に明治安田ライフスタイル研究(MYLSスタディ:Meiji Yasuda LifeStyle studyに参加した 6,327 人(勤労者 4,851 人を含む)が対象。
 スポーツ観戦の頻度と様々な健康状態や生活習慣との長期的な関連を検討。現地観戦、メディアでのスポーツ観戦頻度は、質問票により調査。健康状態や生活習慣の指標として、 生活習慣(食習慣、運動習慣など)、身体的健康(健康診断データ)、精神的健康(心理的ストレス、幸福感、ワーク・エンゲイジメント)など計20項目と比較検討。

 結果

 現地でのスポーツ観戦頻度が多い人ほど、1年後に心理的高ストレス状態や脂質異常症になるリスクが低く、生活習慣の改善に対して無関心になるリスクが低いことが明らかになった。また、メディアでのスポーツ観戦頻度が多い人ほど、1年後に身体活動不足や朝食欠食になるリスクが低く、幸福感が高いことが分かった一方で、高血圧や糖尿病、高BMIとなるリスクは高い可能性が示された。(上表参照)

 報告は、「現地観戦でもテレビ等のメディアでの観戦でも、スポーツ観戦頻度が多い人ほど、1年後のメンタルヘルスや生活習慣が良好であることがわかった。一方で、メディアでの観戦頻度が多い人ほど、高血圧や糖尿病などのリスクが高い傾向が見られた。メディアでの観戦による潜在的な健康リスクには注意が必要だが、今回の研究から、スポーツを観ることで良好なメンタルヘルスや生活習慣が得られる可能性が示された」とまとめている。


「スポーツを観るとこころが元気に!現地観戦はもちろんメディア観戦でも」(明治安田厚生事業団)
 https://www.my-zaidan.or.jp/pressrelease/detail.php?id=fb98a1806c1d28f1ef53e7ae9f9ddf79&tmp=1731652254
「Association of watching sports games with subsequent health and well-being among adults in Japan: An outcome-wide longitudinal approach」(Preventive Medicine)
 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0091743524003098