片足でバランスを維持できる能力(持続時間)は、老化の最も信頼できる指標!?

(アイキャッチ画像および上図は、本文とは直接は関係ありません) 

 米メイヨークリニックの Asghar Rezaei 氏らの報告。2024年10月23日「PLOS ONE」に掲載

 50歳以上の健康な40人が対象。握力、下肢筋力を測定。静的バランスは、フォースプレート上で、開眼・閉眼での両足立ち、開眼での片足立ちをそれぞれ30秒間測定。さらに、光学式モーション キャプチャシステムを使用して歩行能力(歩幅、ケイデンス、速度、バランス等)を測定。年齢および性別との関係を分析。

 主な結果

 ・ 歩行能力、両足立ちは、年齢に対して有意な影響を及ぼさなかった。
 ・ 握力と下肢筋力は、年齢および性別の間には有意な関係があったが、10年ごとの変化量は僅かだった。
 ・ 片足立ち持続時間は、年齢および性別の間には有意な関係があり、10年ごとに最も顕著な変化が示された。特に開眼片足立ちの変化は大だった。
 ・ 性別による違いは筋力にのみ認められ、バランス能力の低下において明確な影響は認められなかった。


 報告は、「片足立ちの持続時間が、高齢者の神経筋老化の信頼性が高く、性別に依存しない指標となり得ることを示唆している」とまとめている。


「Age-related changes in gait, balance, and strength parameters: A cross-sectional study」(PLOS ONE)
 https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0310764