「糖尿病標準診療マニュアル2024(第20版)」における食事療法と運動療法について(healthy-life21.com)

 一般社団法人日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会、糖尿病標準診療マニュアル作成委員会公開の「糖尿病標準診療マニュアル2024」( 2024年4月1日公開、一般診療所・クリニック向け、全20頁)における食事療法、運動療法の内容。

 健康づくり身体活動等に携わる者としては、特に「三大栄養素の適正比率についてのエビデンスはない」、「BMI 25kg/m2以上の場合、体重の5%以上の減量」、「歩行運動の1日2回の実践」、「歩行運動とレジスタンス運動の併用」、「座位時間が長くならないようにして、軽い活動を合間に行う」など理解しておきたい。

‐‐‐‐‐
以下、「4 治療方針」→「2 治療法」→「1 血糖」の「食事療法」、「運動療法」(P5〜P6)の内容を記載。

● 食事療法(糖尿病食事療法のための食品交換表 第7版 日本糖尿病学会編・著 参照)
 ▶ 管理栄養士による支援が有用である。
 ▶ 目安とする総エネルギー摂取量(kcal)=目標体重×エネルギー係数(エビデンスは不十分であり、絶対的な値ではない。また、三大栄養素の適正比率についてのエビデンスはない。)

 ▶ BMI 25kg/m2以上の場合、体重が5%以上低下するようにエネルギー量を調整する。
 ▶ 不規則な食事摂取は高血糖の一因となる。

● 運動療法

 ▶ 歩行なら1回15〜30分間、1日2回(1日の歩数約8,000〜9,000歩)、週に3日以上が望ましい。ただし、日常生活において身体活動量を増やすだけでも長期間継続すれば効果がある。
 ▶ レジスタンス運動も血糖管理に有効であり、歩行運動などと併用すると相加効果がある。
 ▶ 日常の座位時間が長くならないようにして、軽い活動を合間に行うことが勧められる。
 ▶ 運動禁止 ・ 制限が必要な場合
  空腹時血糖値250mg/dl以上、尿ケトン体陽性、眼底出血、腎不全、心疾患、骨 ・ 関節疾患、壊疽、急性感染症、高度の自律神経障害など
‐‐‐‐‐


「糖尿病標準診療マニュアル2024」(日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会)(PDFファイル)
 https://human-data.or.jp/wp/wp-content/uploads/2024/04/DMmanual_2024.pdf