2022年10月14日厚生労働省は「令和4年版自殺対策白書」 を公表。「自殺対策白書」は、自殺対策基本法第11条に基づき、毎年、国会に提出する年次報告書。
今回の「自殺対策白書」のポイントは以下のとおり。
1 令和3年の自殺者数は21,007人で、前年より74人(約0.4%)減少。男性は12年連続で減少したものの、女性は2年連続増加(42人増)。
2 新型コロナウイルス感染症の感染拡大下の自殺の状況などについて、調査、分析を行っている。
3 令和3年度に行われた政府の自殺対策の取組について、取りまとめ。
下図は報告より「令和元年における死因順位別にみた年齢階級・性別死亡数・死亡率・構成割合」を引用。
年齢階級別に令和2年の死因順位をみると、5歳階級でみた10歳から39歳までの死因の第1位が「自殺」。年齢階級ごとの全死亡者に対する割合をみると、特に「15~19歳」、「20~24歳」及び「25~29歳」の年齢階級では死因の半数以上が「自殺」によるもの。男女別にみると、男女ともに「55~59歳」及び「60~64歳」を除く全ての年齢階級で「自殺」は死因の3位以内に入っており、特に男性は5歳階級でみた10歳から44歳の、女性は10歳から34歳の各年齢階級において、「自殺」による死因が第1位。
こうした状況は国際的にみても深刻であり、若い世代で死因の第1位が自殺となっているのは、先進国(G7)では日本だけ。
「令和4年版自殺対策白書」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/jisatsuhakusyo2022.html