新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的な流行となり、日本のみならず世界中の人々の不安が増大している。このような不安に対し、適切な準備と対応を行うためのブリーフィング・ノート(覚書)として「新型コロナウイルス流行時の心のケア」を機関間常設委員会 (IASC:Inter-Agency Standing Committee) が公表。ブリーフィング・ノートは各国語に翻訳され、現在、IASCのホームページに公表されている。日本語版は、IASCの許可を得て、福島県立医科大学医学部 災害こころの医学講座が中心となり翻訳した。
ブリーフィング・ノートは、「新型コロナウイルス感染症に対するメンタルヘルスおよび心理社会的反応」「MHPSS※対応に関する包括的な原則」についてまとめているだけでなく、介入として「高齢者のストレス対処への支援」「障害をもつ人々のニーズへの支援」「子どもたちのストレス対処を支援するためのメッセージと活動」「隔離/検疫期間中の成人に対するMHPSS活動」「感染対応で働く人々への支援」「感染流行地域へのメッセージ」について少し具体的にまとめている。
※MHPSS・・・メンタルヘルスと心理社会的支援(Mental Health and Psychosocial Support)
福島県立医科大学医学部 災害こころの医学講座
https://www.d-kokoro.com/
「Interim Briefing Note Addressing Mental Health and Psychosocial Aspects of COVID-19 Outbreak (developed by the IASC’s Reference Group on Mental Health and Psychosocial Support)」
https://interagencystandingcommittee.org/iasc-reference-group-mental-health-and-psychosocial-support-emergency-settings/interim-briefing
〔管理者コメント〕
新型コロナウイルス感染予防を徹底しながら経済を回すことに目を向けすぎていると、高齢者だけでなく、子供、若者のこころが歪んでいくのを見逃す恐れが高くなると感じる。