(解説)ご存じですかCOPDの恐ろしさ(healthy-life21.com)

 COPD(chronic obstructive pulmonary disease:慢性閉塞性肺疾患)は、従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称です。タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入することで生じた肺の炎症性疾患であり、喫煙習慣を背景に中高年に発症する生活習慣病です。

 40歳以上の人口の8.6%、約530万人の患者が存在すると推定されています(NICE study)が、大多数が未診断、未治療の状態であると考えられます。

 厚生労働省発表の「平成26年人口動態統計の概況」によると1年間の死亡者数は1万6,160人で死因別死亡者数では10番目です。しかし、COPDは肺がんを発症する原因の一つでもあり死亡原因1位のがんの中の肺がん及び死亡原因3位の肺炎を合わせると肺の問題は、事実上死亡原因の1位といえます。

【原因】

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 COPDの原因の90%以上は喫煙であり、喫煙者の15~20%が発症します。タバコの煙を吸入することで肺の中の気管支に炎症がおきて、せきやたんが出たり、気管支が細くなることによって空気の流れが低下します。また、気管支が枝分かれした奥にあるぶどうの房状の小さな袋である肺胞(はいほう)が破壊されて、肺気腫という状態になると、酸素の取り込みや二酸化炭素を排出する機能が低下します。COPDではこれらが併存していると考えられており、治療によっても元に戻ることはありません。

【症状】
 歩行時や階段昇降など、身体を動かした時に息切れを感じる労作時呼吸困難や慢性のせきやたんが特徴的な症状です。一部の患者では、喘鳴や発作性呼吸困難などぜんそくの様な症状を合併する場合もあります。

【予防法】
 たばこ以外の有害物質の問題もありますが、基本的には、禁煙しかありません。


〔管理者コメント〕

 人生の最終章において、多くの方ができれば避けたいと考えている状態で、長く生きることを余儀なくされる恐れを高くするのがたばこです。